横浜市戸塚区で債務整理をする場合に知っておきたい裁判所知識
泉総合法律事務所事務所戸塚支店がある戸塚区は、横浜市の18行政区のひとつです。
支店の徒歩圏内には、JRや横浜市営地下鉄の「戸塚駅」があり、都心まで1時間足らずで行くことができる非常に便利なエリアです。
ここでは、そんな戸塚区の債務整理に関する基礎知識について説明します。
このコラムの目次
1.横浜市戸塚区で債務整理をする場合の裁判所
最初に、戸塚区在住の方が債務整理をする場合、どこの裁判所に行けばいいのかをご説明しましょう。
裁判所の管轄は当事者の住所地によって変わります。
自己破産や個人再生などの債務整理を取り扱うのは基本的に「地方裁判所」です。
申立人の住所地が横浜市内であれば、「横浜地方裁判所」の管轄となります。
なお、債務整理以外の民事事件や支払督促など、債務整理とは別の手続の場合、「簡易裁判所」や「家庭裁判所」が取り扱うこともあります。
横浜市の場合、お住まいによって下表の通り「簡易裁判所」の管轄が異なります。
地方裁判所 | 家庭裁判所 | 簡易裁判所 | お住まいの地域 |
---|---|---|---|
横浜地方裁判所 | 横浜家庭裁判所 | 横浜簡易裁判所 | 中区,南区,磯子区,金沢区,港南区 |
神奈川簡易裁判所 | 鶴見区,神奈川区,港北区,緑区,青葉区,都筑区 | ||
保土ケ谷簡易裁判所 | 保土ケ谷区,西区,旭区,瀬谷区 | ||
鎌倉簡易裁判所 | 戸塚区,栄区,泉区 | ||
藤沢簡易裁判所 | 藤沢市,茅ケ崎市,大和市,海老名市,綾瀬市,高座郡(寒川町) | ||
相模原簡易裁判所 | 相模原市,座間市 | ||
川崎簡易裁判所 | 川崎市 | ||
横須賀簡易裁判所 | 横須賀市,逗子市,三浦市,三浦郡(葉山町) | ||
平塚簡易裁判所 | 平塚市,中郡(大磯町 二宮町) | ||
厚木簡易裁判所 | 厚木市,伊勢原市,愛甲郡(愛川町 清川村) |
【参考】裁判所ホームページ「神奈川県内の管轄区域表」
2.自己破産・個人再生について
裁判所で行う債務整理手続は大きく分けて2種類で、「自己破産」と「個人再生」です。
自己破産も個人再生も、裁判所を利用するため、債権者などへの連絡用の予納郵券代や収入印紙代、予納金といった費用が発生します。
(1) 自己破産
裁判所での手続を通じて借金をゼロにするのが「自己破産」です。その代わり、生活に必要な最低限の財産以外の資産は処分されて債権者に配当されます。
基本的な考え方としては、破産手続の原則的形態は「少額管財」であり、例外的に、手持ちの財産がなく、かつ、お借入れの理由にギャンブルや浪費等がなければ「同時廃止」という手続きになります。
(2) 個人再生
自己破産に比べて聞き慣れない「個人再生」ですが、これは裁判所での手続を通じて借金を「大幅に減額」する手続のことです。
仕事上の理由やマイホームを手放したくないなどの理由で自己破産を選択したくない人が使うことが多いのが「個人再生」の特徴です。
3.横浜市戸塚区在住の方の債務整理
戸塚区にお住まいの方が自己破産や個人再生などの債務整理を行う場合、横浜地方裁判所で手続を行うことになります。
しかし、単に書類を揃えて横浜地方裁判所へ提出するだけでは申立ができません。いずれの申立ての際に、収入印紙の貼付や予納郵券(郵便切手)・予納金の提出が必要です。
収入印紙の金額は基本的に全国どの裁判所でも同じですが、予納郵券や予納金は裁判所によって運用が異なります。
4. 横浜地方裁判所の自己破産の運用
そこで、横浜地方裁判所での裁判所の費用や運用について説明しましょう。
【同時廃止手続の場合】
収入印紙:1,500円
予納郵券:84円×債権者数(封筒貼付分のみ)
官報公告費用:11,859円【少額管財手続の場合】
収入印紙:1,500円
予納郵券:計960円(内訳:84円切手×10、10円切手×10、1円切手×20)
官報公告費用:15,499円
管財人費用:20万円~(※案件によって異なる)(※2019年11月現在)
(1) 破産審尋は案件により実施
「破産審尋」とは、書類や予納金等を提出した後、破産決定が出る前に行われる裁判官との簡単な面接のことです。
必須としている裁判所もありますが、横浜地方裁判所の場合、破産審尋は基本的にありません。ただし、案件によっては実施される場合もあります。
(2) 免責審尋の実施
「免責審尋」は、破産決定後一定の期間を置いた後に行われる裁判官との簡単な面接のことです。
横浜地方裁判所では破産審尋がない一方、基本的に免責審尋は全件実施しています。
5.横浜地方裁判所の個人再生費用
最後に、横浜地方裁判所における個人再の費用についてもご説明しましょう。
収入印紙:10,000円
予納郵券:2,000円前後(内訳:120円切手×債権者数×2、20円切手×債権者数×2、82円切手×10、10円切手×10、1円切手×10)
官報公告費用:13,744円
個人再生委員報酬:18万(※弁護士が代理人となり申立をする場合は基本的に不要)※2019年11月現在
※予納郵券の金額や内訳は裁判所によって異なることが多く、また同じ裁判所でも年度ごとに見直しが行われたりするため、申立前に裁判所に確認を取ると確実です。
6.戸塚区周辺で債務整理をご検討の方へ
インターネット上で「債務整理」の情報はあふれるほど存在していますが、自分に合った債務整理の方法がどれなのかは分かりにくいものです。
債務整理は裁判所によって運用が異なるため、地元の情報に精通した弁護士に相談するのが最適です。
泉総合法律事務所は、神奈川県内だけでなく、首都圏全体にネットワークを誇る弁護士法人で、借金問題の解決実績も豊富にございます。
家族や友人にも相談しにくい「借金・債務」の問題ですが、戸塚区のみならず港南区・栄区・泉区・旭区、藤沢市、横浜市営地下鉄やJR東海道線沿線にお住まい、お勤めの方などで借金返済にお困りの方は、ぜひ一度泉総合法律事務所戸塚支店へご連絡ください。一人一人の現状に即した解決方法を専門家がご提案します。
-
2019年9月27日債務整理 自己破産をすると今住んでいる持ち家はどうなる?
-
2019年11月20日債務整理 横浜市戸塚区で自己破産|弁護士相談で予め準備しておくべき書類
-
2019年9月27日債務整理 自己破産のリスク・デメリットが気になる方へ